疣贅ミュージアムについて
管理人ご挨拶
皆様、こんにちは。この度「疣贅ミュージアム」 (kuroibo.com)を開設することになりました。
この「疣贅ミュージアム」は、江川清文先生がこれまでの診療および研究生活を通じて撮りためて来られた疣贅の写真の1枚1枚について、その写真がどういう意味を持つのか自ら解説していただくと共 に、様々の疣贅関連資料を展示し、訪れる皆様に疣贅の基礎から臨床までの深淵に触れていただくことを目指しています。
「疣贅ミュージアム」の構造は4階層のデザインで、一歩足を踏み入れると、日常診療でよく見かける疣贅から特殊なケースまでを、テーマごとに提示された臨床像、病理組織像やダーモスコピー像などを通じて見ることができます。また談話室では、疣贅に関する以外にも様々な話題を順次掲載する予定になっており、あわせて疣贅についての理解を深める機会を提供できればと考えています。
この「疣贅ミュージアム」が、皆様の診療や研究に新たな色彩を加え、疣贅への理解を深める場所となることを願っています。どうぞ、ゆっくりとお楽しみください。
疣贅ミュージアム管理人
江川清文(編著者)ご挨拶
この度、小太郎漢方製薬株式会社より私が撮りためて参りました疣贅関連の写真を軸にした「疣贅ミュージアム」(kuroibo.com)開設の話を頂き、有難くお受けすることに致しました。
疣贅に限らず、ある皮疹がその色や形で、その人のその場所に生じたことには必ず相応の理由があります。その理由を少しでも写し撮りたいと、たぶん個人としては最も多い数の疣贅の写真を撮りました。
[疣贅の病因と病態]と[疣贅の臨床像]では、選りすぐりの一枚一枚に自分なりの解釈を加えて紹介しています。[談話室]では「遥けくも、来つるものか」と題して、臨床や研究の時々に応じて描(書)いた「画」や「文」を披露する機会も得ました。出来栄えはさておくとして、作画や作文は私にとって診療や研究と同列にある作業のように感じています。私の垣間見ることのできた疣贅世界に、この疣贅ミュージアムを通してお誘いできれば幸いです。
患者の皆様を初めご協力頂きました関係各位と、このような機会をお与え頂きました小太郎漢方製薬株式会社に心より感謝致します。
2024年1月25日江川清文
【 発見・記載・提唱 】
・色素性疣贅(くろいぼ)等、一連の封入体疣贅の発見と記載
および原因ウイルス(HPV60,63,65,88,95,126)の発見に関与.
・足底皮様嚢腫の新発症病理として[HPV感染等によるエクリン汗管の類表皮化生説」を提唱.
【 新規疣贅治療法の開発・工夫 】
・活性型ビタミンD3外用療法
・“いぼ剝ぎ法”
・フェノール外用療法
【 略歴 】
1950年 長崎県南高来郡(現南島原市)堂崎村生れ
1969年 長崎県立島原高等学校卒業
1973年 長崎大学薬学部卒業
1980年 熊本大学医学部卒業・熊本大学医学部皮膚科教室入局
1986年 癌研究会癌研究所ウイルス腫瘍部(吉田光昭博士)国内留学
1989年 ドイツ癌研究センター(H.zur Hausen博士)客員研究員
2002年 文部科学省在外研究員派遣(ドイツ癌研究センター)
2006年 熊本大学大学院医学薬学研究部助教授(皮膚機能病態学分野)
2008年 国立療養所奄美和光園副園長
2010年 東京慈恵会医科大学非常勤講師/北里大学客員教授
2012年 廣仁会昭和皮膚科クリニック院長
2014年 藤樹会天草皮ふ科・内科非常勤医師
2015年 熊本大学病院皮膚科非常勤医師(いぼ外来)
2023年 アトピアクリニック副院長